日本酒を酌み交わす日本文化
酌をする、乾杯をする、酌み交わす、
という一連の流れは、日本人の心意気を
象徴する素晴らしい文化だと思う訳です。
相手の猪口にどのくらい酒が残っているか、
と、常に相手を気遣う心。
どうぞ一杯、と、銚子でお酒を注ぐ時には、
自分の心ごと相手に注いでいる訳です。
注いでもらったお酒で互いに乾杯して、
飲み干す時には、相手の気持ちごと
一息に飲み干している訳です。
肝胆相照らす仲とは、
そんな間柄を指すのでしょうか。
そういう相手と吞む酒は、
また格別に旨い。
酌をする、受ける、という動作を、
繰り返すたびに、
なんとも言えず乙な味わいを覚えます。